『詩季織々』は、3つの短編アニメから構成される。それらは独立しているので、独立した評価をするのが望ましいだろう。
陽だまりの朝食 ★★★★
主人公が祖母を亡くす中で、自分の人生の所々に存在したビーフンとその時の風景を思い返していく映画。「汁ビーフン」なる本場のビーフンの存在を初めて知り、興味深く見ることができた。冒頭の派手なモノローグは村上春樹みたいで笑ってしまったが、その後は実に落ち着いた雰囲気で純文学的な良い作品だった。
小さなファッションショー ★★★★★
モデルの姉とそのマネージャー、姉と共に暮らす妹を描いた物語。リアリスティックながら現状追認ではない造り、力強いメッセージ、泣ける展開。こういう風に生きていきたいと改めて強く思った。私が映画館で今年見た中では最高の作品。『サクラクエスト』にも近い部分があり見返したくなった。
上海恋 ★☆
新海誠の気持ち悪さと質の悪い恋愛映画の気持ち悪さを半分ずつ取り入れたようなゴミみたいな作品。カセットテープというアイテム選択から最後のシャオユの顔を映さない演出に至るまで気持ち悪さが爆発している。吐き気を催しながら劇場を後にすることになった。
以下は感想の感想になりますので口調が荒くなります。注意して読んでください。
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