2017年衆院選総括

http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2017/

軽い記事です。

公明、共産が議席を減らしていることから推測すると、投票率は低いわりに高かったんだと思います。どういうことかというと、台風が来たことで投票率は低くなったものの、そのわりには投票した人が多かったということです。

今回の選挙について、ツイッター上の有名人が「投票する気にならない」と書いていました。しかし私は、過去数回の選挙の中では今回の選挙ほど投票する気になったものはなかったと思っています。自分の中で選挙を経験するごとに興味は下がっているのですが、単純に並列比較すると今回は選挙に行きやすい構図だったと思います。

それが公明、共産の議席減に現れていると分析します。

立憲民主党議席数が希望の党議席数を上回ったことについては、完全に予想外でした。中身を見ると民進支持層の流れにプラスして共産から議席を奪っただけで、自民党議席は全く削られていないのですが、それでもここまで躍進するとは思っていませんでした。選挙戦の中で立憲民主党については、フォロワー数やツイッター運用といったくだらない部分が話題になっており、そんなものは議席に結びつかないのにと思っていたのですが、有権者はちゃんと理念、政策を見て投票していたということだと思います。菅直人海江田万里といった落選常連組が比例復活ではない選挙区での当選をしたことは驚きで、票として現れる程度の有権者立憲民主党を歓迎していることが明らかになりました。

立憲民主党の軸は、党名通りの立憲主義と、ボトムアップ型の政治を掲げたことです。消費税増税は当面凍結し国民に景気回復を実感してもらってから検討する、個別的自衛権は強化するが集団的自衛権には反対、これらの政策は極めて穏当であり中道的です。

上っ面の駆け引きではない、政治の正常化を願っている人が一定数いることはわかりました。しかし、その声はまだまだ小さいです。自由民主党公明党希望の党日本維新の会日本のこころといった憲法違反を進めている勢力は更に力を増しています。違憲安保法制のもとで、憲法9条の3項に自衛隊を書き込むなどという意味不明な改憲が行われようとしています。私が以前述べた観点(前原さんはなぜ「希望の党」との実質的合流を選ばざるを得なかったのか - 遺考)においても自民希望側に勝たせたままの結果になっています。日本に住んでいる以上、日本の政治にはまともになってもらわないと困るんです。国会議員は困らないかもしれない、でも国民は困るんです。国会議員に好き勝手させる時代は終わらせなければなりません。大資本であるマスコミに思考を無批判に委ねていてはいけません。国民が自分達で考え自分達の政治を作り上げていく時代にしましょう。私もやります。