映画『ガンパウダー・ミルクシェイク』を見に行って寝ていた話

何か月も前から期待していた映画『ガンパウダー・ミルクシェイク』が公開された。これは絶対楽しいだろうと思っていたのだが、はっきり言って全然楽しくなく、開始してすぐに寝てしまい、その後ところどころ頑張って起きたシーンはあったものの面白くなさに耐えられず、寝て過ごしてしまった。昨日の夜は僕にしては十分な睡眠を取っていたので大丈夫だと思っていたし、それなりに面白い映画なら見られたとは思うのだが、もう開始してすぐに面白くないことを確信し、たびたび目が覚めては面白くないことを確信しながら寝るという感じだったので、申し訳ないのだがどうしようもなく寝るレベルの映画だったと言わざるを得ないと思う。その感想を書く。寝ていたという感想なので映画評ではないだろ!ちゃんと見たら面白いのにお前はわかってない!というお叱りの声がありそうなことは理解しているので、タイトルに「寝ていた話」と明記させていただいた。よって寝たから面白さがわからなかっただけだろという批判は受け付けない。タイトルにある通り寝ていた話なのだから。

音楽の主張が異様に強い

この作品の主題として繰り返される重く奇妙なメインテーマ曲があるのだが、完全に場面を無理矢理食ってしまっていて、とにかく変だしダサい。映画の中でシーンに合わせて盛り上がる音楽がつくのはわかるのだがこのメインテーマはそうではなく、やたら不相応に鳴り響いていて頭が重くなってくる。主にこの音楽により僕は眠らされることになった。

グロをウリにしている/ギャグが寒い

本当に申し訳ないのだが、グロをウリにしつつポップな笑いを提供しますというノリが一部で人気があるのは知っている。ただ僕はそういう映画が好きじゃなかった。よくこういう映画を「何も考えず見ることができる」と肯定的に評価する人がいるのだが、僕からすると「グロ&ポップお決まりの文法に理解がある人でないと楽しめない」映画だ。ただグロいだけじゃん、なんだこの敵のシーン要らないだろ、味方の発言と行動のノリが理解できないし寒い、といちいち引っかかることになってしまう。

アクションが面白くない

ストーリーが雑で論外なのは(僕にとってはマイナスだが)まあ仕方ないとして、美術が一応見せどころになっている一方アクションに魅力を感じなかった。これは一級品のアクション映画と比較すると、カメラワークの差があるんだろうなという感じがする。のっぺり見せているだけで臨場感がなく、それを編集で誤魔化し切れていない。

映画を見に行って寝ていたというのは感想ではない気もするのだが、最後の方はわりと選択して寝ていた感じだったので、寝ていた話として感想を書くことにした。人がバタバタ死んでいるのを8歳9か月の子どもに見せて軽妙なやり取りとすることに違和感のない世界観にも馴染めなかった(要するに「そういう映画」が前から好きだったり、「そういう映画」を見たいなという、元々の知識のある方向けの作品ということです)。