Morfonica『フレージング ミラージュ』への恋文

Morfonicaファンの人は(不快な表現が多々含まれるため)以下の文章を読まないでください。

 

 

Morfonicaのデビュー当時の印象はかなり悪かった。バンドの構成自体は個人的に当たりだったのだがブシロードのあまりに即物的なアイドル消費からアニメや音楽というものに対する敬意のなさをひしひしと感じていたし、実際『Daylight -デイライト-』は曲調もボーカルも軽く、好きになれるバンドではなかった。その後、一応自分の中では『金色のプレリュード』と『flame of hope』はまあまあ悪くない曲だという感想は持っていたが、新曲を期待するバンドではなく、一応触れておきますという程度の評価でしかなかった(なぜそれでも触れてはいるのかというと、Roseliaが好きで、かつRoseliaのリリースペースが落ちていたために仕方なしに聞くという穴埋め要員であった)。

今年の新譜『両翼のBrilliance』も聴いており、ああこういう感じなのね、という感想であった。ファーストアルバムとの間にリリースされた『forte』も存在は目に入っていたのだが、そもそも興味が薄いためなんかあるなという感じであった。

『forte』リリースから3ヶ月程が経過していた。そういえば『esora no clover』はこの間再生したけれど、他の曲はどんな感じなのか一応知っておくか、と思い『フレージング ミラージュ』*1を再生した。

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バイオリンの伸長なイントロから一気に低く深く重く潜っていく、最初から最後まで最高の曲だった。曲だけでなくボーカルも負けじと表現力を見せていて本当に素晴らしかった*2。私は今ではMorfonicaを軽んじていた自分を恥ずかしく思っている。この曲のような曲をリリースしてくれるバンドが世の中にないわけではないのだが、藤田淳平の整ったメロ、織田あすかのJPOPとして一切不都合のない歌詞*3、進藤あまねの鍛えられ腰が入った艶のあるボーカルが揃っているとなるとこういったメジャーなバンドから宝石が零れ落ちるのを待つしかないというのが現状である。Morfonicaありがとう。

今後のMorfonicaが『フレージング ミラージュ』のような曲を出していくかというと、たぶんほとんど出さないだろう*4。『Daylight -デイライト-』『ブルームブルーム』『両翼のBrilliance』らメインとなる曲の曲調とははっきり異なるし、今回のミニアルバム(?)もよくわからないがバンドリ内のキャラクター関係性コンセプトのもとで出されたということらしいので。なのでここにラブレターを残しておきます。

『フレージング ミラージュ』大好きです。素晴らしい曲をありがとう。

*1:私は丸一日くらい『フレーミング ミラージュ』だと思っていた。この曲の評判を見るために検索して気づいた。SNSでも間違って書いている人がごく少数だがいたのでここで記しておく。正しくは『フレージング ミラージュ』です。

*2:曲が最高でもボーカルが全然追いついていない例というのは実際にあり、そういう時には「相羽あいなさん!このカバー曲フルで出して!お願い!」となってしまうのである。本曲は全くそんなことはなく本当に良かった

*3:背伸びせず極端に振れず、「午前2時、踏み切りに」などといったダサい事実羅列型歌詞にも陥らず、かつ適度に広くレンジを取って想像力を持たせられる作詞というのは、恐らく簡単ではないと思う

*4:Roseliaが『Opera of the wasteland』の路線を続けなかったようにね。ただRoseliaも路線迷走の結果若干違うとはいえメタル系の曲をリリースしたりしていたので(『ROZEN HORIZON』とかね。私は『Opera of~』は好きだったけれどあっちは好きではない)Morfonicaにも何があるかわからないとは言える。ただし私は迷走は望んでいない