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憲法の創造力(木村草太)

6テーマについて判決を取り上げ、精査していく内容。トミナガくんという導入の寸劇は全く成功していない(読みやすさに寄与していないと私は感じる)が、本文が論理的に構成されていて読みやすいのでオーケー。以下6テーマとそれについての感想を軽く書いておく。

君が代不起立

君が代を歌うことの意味を考え、その目的を達成するのに式典で君が代を歌うことは相応しくないのではないか?という見解が披露される。極めて論理的で非の打ち所がない。

一票の格差

説得力がある。違憲だという考え方は短絡的で浅薄だと思わされる。皆さんはどう思うだろうか。

裁判員制度

裁判員制度に対する怒りをぶちまけている。たしかに、導入時の啓発ポスターもそんな感じだった気がする。

政教分離

日本人一般のもつ多神教観にまで踏み込んだ内容で、指摘は正しいと思うがコメントしづらい。

生存権生活保護制度

社会的健康というのは私もよく考えることなので、かなり現代的で鋭い考え方だと思う。生活保護制度ではただカネが渡されるだけだが、それでは生存権を保障できていないのではないかという内容。住居の話はかなり頷けた。

公務員の政治的行為

全くその通りで、バカげた話である。


全体を通して思うのは、違憲合憲だけではなく、その理由が大事なんだよということ。僕みたいな素人にはその程度しかわからなかったが、新書なのでまあいいでしょ。もしかしたら、本の内容とは関係なく、判決文→解説という流れが僕好みなのかもしれない。君が代不起立を取り上げた第一章が一番面白かった。入門書らしく文献ガイドもついているのがグッド。

憲法の創造力 (NHK出版新書 405)

憲法の創造力 (NHK出版新書 405)